スーパーシティ法案とは?
スーパーシティ法案とは
「国家戦略特別区域法の一部を改正する法律案」のことです。
スーパーシティが分からない人は前回の投稿で解説しているので見てください。
前回の投稿:
【スーパーシティ法案】スーパーシティって何なの?分かりやすく簡単に解説!
問題点➀ 住民の合意
まずは住民の合意についてです。
スーパーシティの都市として開発していくにも、まずは住民の合意(賛成)が必要になってきます。スーパーシティにみんながみんな賛成しているわけではありません。近未来都市と言えば、響はいいですがデメリットももちろんあります。政府が勝手にここをスーパーシティにします。と言えば、そこに住んでいる反対派の人たちはその都市から離れなければならないのでしょうか。
そして、この住民合意の取り方なのですが、ここにも問題があります。
スーパーシティが成り立つまでには、
区域会議⇒自治体会議⇒住民合意⇒総理認定
という過程を通していきます。しかし、その住民合意の方法として内閣府は、
”都市計画を決定するときは、公に書類を計画内容の書類を掲示板などで2週間は公開する(公告・縦覧)ことを求めている”
という条件になっています。つまり、個人に賛成か、反対かを聞くということではなく、”どこかで2週間情報を公開するからその期間に反論のある人は出てきてください”ということになります。果たして、これは住民合意と言えるのでしょうか。
そして内閣府は住民合意の在り方は区域会議によって決定するとも述べています。いくら住民が反対してもこの区域会議で可決されるかどうかが決まっていきます。
その区域会議というのは、
- 国家戦略特区担当大臣
- 関係自治体の長(知事など)
- 予定される事業者
- 計画に密接な関係を有する者
で構成されています。ということは、政府の息のかかった人たちが結局は決めるので、住民合意というのはほとんどないということになります。
問題点② 個人情報の流出・プライバシーの侵害
次は個人情報の流出・プライバシーの侵害です。
スーパーシティでは、AIやビッグデータを活用していくことになっています。
ビッグデータとは、
一般的なデータ管理・処理ソフトウエアで扱うことが困難なほど巨大で複雑なデータの集合を表す用語である。
引用元:ウィキペディア”ビッグデータ”より
このビッグデータとAIの活用で、個人情報の特定やプライバシーの侵害につながっていくことが考えられます。例えば、どこに移動したのか、誰と会ったのかがカーナビの情報や携帯のGPS機能、監視カメラで分かったり、どこで何を買ったかがICチップから知れたり、何をSNSで発言したのか等がビッグデータに送られていきます。このビッグデータの情報をAIが解析することによって、私たちの行動パターンが分析されています。
ということは、個人情報も、プライバシーも監視されていくということになります。
スーパーシティになると、私たちの取る行動はほとんど監視され、AIによって予測・分析され、管理されていきます。そこで次のようなことも問題視されていきます。
問題点③ 超管理超監視社会
超管理超監視社会についてはこちらのツイートの動画が分かりやすく説明されているので視聴されることをお勧めします。
スーパーシティでは、すべての人がGPSや監視カメラによって監視されます。監視されるため、犯罪が減ることや指名手配犯を発見しやすいというメリットもありますが、全ての行動が監視されるというとてつもないデメリットがあります。
また、AIによりスコアリングサービス「信用スコア」で人々を管理していくことが予想されます。善い行いをした人や会社での業績が良い人は信用スコアが上がり、逆に悪い行いをした人や会社の業績が悪い人は信用スコアが下がるというように。そうなれば、信用スコアが高い人は良いですが、低い人は差別を受けることになり、格差社会はさらに広がっていくことになっていくことでしょう。
現に、AIを用いた信用スコアは中国では実施され、日本でもソフトバンク、ドコモ、ヤフー、LINEでも導入されてきており、遠い未来の話ではないのです。
信用スコアが実際に社会に導入されたらどうなるかは、「俺たち天下のゆとりーマン」さんの動画ご覧ください。
あなたはAIによって分析された”信用スコアで評価された社会”で生活していきたいですか?
今後どうなっていくのか?
スーパーシティ法案は27日にも成立するという見通しです。
この法案が可決されれば、便利な社会が待っているかもしれませんが、
その代わりに管理社会が待っています。
あなたは今後どのような社会を望みますか?
参考
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